二匹の野獣と・・・・

「毎日毎日・・・あきないねぇ」

そう言って席に座る弥夜。

「ほんと。あの人のどこがいーんだか。」

あたしも続いて八弥の隣の席に座った。



「てか、今日入学式だるいなぁー。」

あたしは、はーっとため息をついた。

ベシッ!!!


いきなり弥夜が叩いてきた。

「ぬっ!!なにするのさ。」

「馬鹿??イケメン君が居るかもしれないのよ?」

そう言ってきた弥夜。

彼氏いるくせにっ!

入学式をなんだとおもってるの!

「それはそれ!これはこれよ!」

なんでわかるのさ。

「・・・顔に出てるのよ!」



「・・・・・。ごめん」

「よろしい♪」

キーンコーンカーンコーン・・・・・


「席に着け!」

入ってきたのは・・・・ハゲ。

ではなく、若い先生だった。

あら?今までのハゲ野郎はどこに行ったんだ?

「じゃね!」

「うん、また後で。」

あたしは、自分の席に戻った。

「沼井先生は、体調を崩されたので、臨時でこのクラスの担任をします。九条 龍人〈クジョウ タツト〉です。よろしく。」

そう言ってはにかむ先生。

(かっこいい・・・。)


(ほ、惚れた!)

こそこそと、女子がなにやら言っている様子。

まぁ・・・だいたい予想はつくけど。

「じゃぁ、体育館向かえよ~」