「…龍太郎、百合ちゃんのこと……」

諦めるの?

って言おうとしたら

「終業式やるから並べ〜」

という担任の声に遮られてしまった。

そっか、今日は終業式。

明日から夏休みなんだ!


「並ばなきゃ」

龍太郎から離れて廊下に行こうとした瞬間…

「大原」

「…なに?」

龍太郎があたしの右腕を掴んでいた。