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美華のおかげでその場を丸く納めた和音達は廊下の掲示板に貼り出されているゲームの詳細を見に来ていた。
先程担任にチーム名を聞かれたため咄嗟に花音(ハナオト)に決めた。
咄嗟とはいえ案外気に入った三人はルンルンで貼り紙を覗き込んだ。


―第一回SPIRAL GAME―
参加チーム
・チーム花音
・チーム白佰
・チーム妖姫
・チーム双影
・チーム友蘭
・チーム河下
・チーム如月

詳細
・ターゲットルール
・習得ZEROバッチ数…三個

―――――以上――


和音達は目を見張った。
チーム『白佰』とは蒼也と音のチームだ。
『妖姫』は解らなかったが『双影』と言うのは文字通り麗と蓮のチームだった。
知り合いの集まったチームで争うのはあまり嬉しくはなかった。
知らないチームも二個かあるが寂しげな感情を抱き落ち込んでいる和音を見て璃亞は肩を叩いた。


「大丈夫だよ? 所詮はゲームだし。 殺り合うわけじゃないんだし」
「…そうだよね」
「そうよ ゲームなんだから。 私達の力は争う為に使うほど危ないコトはないわ」


璃亞と美華に励ましを貰い和音は笑顔を浮かべた。
それを見て璃亞達もつられて笑った。


三人は気付くことが出来なかった…。
危険なこのゲームに。