<Fromミナノ>


あたしは

お父さんの顔を覚えていない。

写真もない。

参観日に来てくれたことも無い。

ホントはあるのかもしれないけど、
あたしの記憶にはいない。

心のどこかにある憧れみたいなもの。

幼いあたしが勝手につくりあげた
理想の王子様といえば

スラッとした長身にスーツを着こなした

上品な感じの英国紳士。

頭も良くて優しくて。
笑顔が似合う人。

できればハーフっぽいといいな、なんて。