秘密のMelo♪y④*ウィーン編㊦*


「散歩? …って。私が聞いてるのにぃ。……あ、コロちゃんの散歩か!」


「だから梨音…」


「……わざとだい」


「そうすか」


あ…。

そういえばあいつ飯食ってなかったっけ(自分もだけど)。

寝ろとか言ってきた気がする。

どんだけだよ。

あーもう…戻ろ。


近くにいたらまた手ー出して(襲ってとも言う)しまうかもとか思ったけど、あいつがそばにいないと逆に気が落ち着かない。


「じゃ、俺はこれで…」


「ああ、そうかね。……声は抑えよと伝えてくれたまえ❤頑張れっ❤」


「梨音、来い」


「わんっ」


「あっちょ…! 無視…!? ねえ(義)息子やい、無視…!?」


真裕のやつ……もう寝てたりして。

それか、琥珀を抱きしめてベッドの上に座り込んでて目を潤ませてるか。

どっちかだな。


無視に無視を重ね、すぐそこの扉を開いた。


―ガチャ…


ぴょーんと飛び降りた梨音をちらっと見、数メートル先にあるどでかいベッドに目をやると。


「……」


「うあーんっかっくんおーそーいーっ」


「……」


…フッ…。後者だったか…。