ぷるぷるぷるっと首を左右に振った。
「こんっなにお嬢様やのに、なんで気づかへんかったんやろ俺ら…。なあ?」
「いや、そりゃお嬢様ってことには気付いてたけどさ。それがまさか藤峰真裕だとは思わないでしょ普通」
「僕は思ったけどね」
「お前は別や別」
あそうだ。
そうだそうだそうだそう…。
「うるせェ」
「……むう」
…思い出したこと忘れないようにって思っただけだもん。
また忘れちゃうから忘れちゃわないように…忘れたし。
「どうしてくれるの」
「知るかよ。お前がニワトリ並みだから悪いんだろ」
にわとり?
にわとり…?
『ほら、ニワトリは三歩歩いたら色々忘れるっていうじゃない』
『色々て』
「まお三歩歩いてないもん! 一歩も歩いてないもん! にわとりと一緒にしな……あれ?」
「それじゃニワトリ以下な」
……そうなっちゃいますかね…。
そうですよね…。
「…お、思い出したもん。だからいいでしょ」
「ほお? 言ってみな」
「……」
え…っとだから…その…。

