「その惚気っぷり、他には見せないほうがいいわよ。なんてーかこう…威厳がなくなる」
「いげん?」
いげん? いけん? 方言?
ん? え?
「…うん。もういい」
そお?
どったの。今頃疲れた顔しちゃってさ。
さすがのりんりんでも海外まで来てなんてことないわけはないよね。
時差ボケとかさ、ないのかな?
「あ、その辺は大丈夫よ。ちゃんと計算して…」
け、計算?
「そうやでこいつ計算高い女やろ! せやから男できひんのや」
「なによッ。あんただって人生で一度たりとも女がいたことないじゃない!」
「幼稚園のとき初恋の女の子とちゅうしたもんねーだ」
「そんなん数に入んねーわよ!」
「数にも入らんようなんもしとらんやつに言われとうないわ」
あーあー始まったよー二人の合戦。
でもなんか…懐かしいね。
三ヶ月ぶりくらいなのにね。
すっごく懐かしく感じる。
かっくんの膝の上に腰掛けながら、のほほんとして二人の言い争いを眺めた。
…うんうん。
「仲良きことはー美しきかなー」
『喧嘩してるじゃんか』
『喧嘩するほど仲がいいとも言うじゃんか』
『……まあねぇ…』

