秘密のMelo♪y④*ウィーン編㊦*


琥珀と梨音を連れて玄関を出て、少し右にそれて歩きながら声を揃える約六名の会話に耳を傾ける。


「そもそもイマドキ付き合って一ヶ月もすれば誰だって“やってる”もんなのに、一年…それどころか結婚してまでなにもないって!」


『そうそう。ありえないわよね!』


「ま…、真緒ちゃんも真緒ちゃんだけど、楓くんも楓くんだね」


『ああ分かる! ヘタレ? あいつヘタレ!?』


「おっ。同意?」


『おうおう! 同意同意!』


「おーなんかそうっぽいで」


ニュアンスだけで会話してる…。面白い。

まありんりん達はドイツ語分かってないけど…。

アッシュ達は日本語分かってるもんね。

それなりに成立はするよね。


「そりゃあねぇ? あの真緒相手じゃ仕方ないかなーとは思うわよ? でもさ、ここはちょっと男を見せてぇ」


『そうなのよ! やっぱりこのままじゃ色々と進まないわよねぇ』


「いーえ違うわっ。楓がヘタレなせいよ!」


『いや…だからそう言って…』


「きっと恐いんだわぁ。真緒に拒否られるのがっ」


「おいコラてめぇら。黙って聞いてりゃさっきから…」


どこ行こっかなー。

公園? …そんなのこの近くにあったっけ。

うーんじゃあ……並木通りを歩こうか。

……そんなとこあったっけ?

じゃあっじゃあっ、湖のほとりを歩こうか!

……湖……なかったかも…。


「えーいっ。もう適当!」