「ふむ…。しかしもう遅いのだ」
「なにが?」
「もう重役達に招待状を手配してしまった」
「……招待…状…?」
って……まさか…。
「完成披露ぱーちーだ」
なんですとぉー!?
やるの!? あれ結局やるの!?
てか!
「あたしあの仕事しないって言ったでしょ! なによそれ!」
「きゃんっ! ……で、でもぉ…もう話まとまっちゃったんだもん…。お前次期当主だし、楓くん次期社長だし、行かないわけにはぁ…」
「……」
―ピシィッ! パリーン!
あたし、持ってたピーチティーのカップ、握りしめて割っちゃった。
火事場の馬鹿力って、こういうときにも発揮されるんだね。
火事場じゃないのに。
「あああ! い、一個一千万のカップが!! さすがにショック!」
「一個一千万!?」
「ふ、藤峰家恐るべし…」
『いっせんまんて…いくら? シュン』
一千万がなんですか…。
カップがなんですか…。
あそこと仕事はしたくないってあたし…言いましたよね?
一人でやれよってそういう意味合いを込めて言いましたよね?
それともなに? かっくんと別れてあれと結婚しろと? そう言いたいわけ?
自分が勝手に婚約と結婚としたくせに?

