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さて、本日出発日です!
すっかり元気になったあたしは、いそいそと荷物を詰めることに忙しかった。
「眠い~っ」
「昨日のうちに全部しとかなかったからだろ?」
「だって多いんだもの荷物が」
「減らせよ」
「ハッ…!!」
そ、そういう手があったのね!?
き、気付かなかった…。
「…やっぱりバカなんだろ。根本的に」
「そ、そおかしら」
あれ。
否定しきれない。
どーしてかな~。
ぴゅ~っと口笛を吹きながらぼっすんぼっすん荷物を詰め込んでいった。
「さ…て、できた!」
ぱんっとトランクを叩き、胸を張った。
三泊四日だもの~♪このくらいいるのっ。
あとはー、野木さんに空港まで運んでもらうだけね。
「じゃあ行ってくるね琥珀…梨音。寂しいねぇ…」
「きゅうん…」
「わふ…」
「ああ~ん寂しいよ~!」
抱きしめてすりすりするあたしを、今日は二人は嫌がらなかった。

