夜、なぜだか疲れ切ってしまっていたあたしはすぐにベッドに倒れ込んだ。
「はあ…。今日は一日中練習してたもんねぇ」
「おい大丈夫か? 無理すんなよ」
「うん…」
頷いて、布団の中に入ってきたかっくんにすり寄った。
「明日は一日休んどけ。出発は明後日なんだからな」
優しく髪の毛を撫でながらそう言ってくれて、あたしは一気に眠気に襲われた。
「ね…」
「ん…?」
「公演が終わったらすぐに帰る?」
「さあ…なんで?」
う~ん…。そしたらしばらくお休みじゃない?
「だからさ、旅行がてら…?」
「ああ…。いいかもな」
「ホント?」
「ん…。頑張ったらな」
「うん! まおがんばる」
お写真はもうあきらめたよ。
いつでも本物眺めてられるしね❤
「梨音達は行けないから寂しいけど…一泊伸ばしても許してくれるよねきっと」
「どうだろうな? 意外とお前んこと大好きだぞあいつら」
そうだと嬉しいけどな~。
うとうとしながら色んなことを考え、やがて意識は遠のいた。
「…おやすみまお…」

