『だって妹欲しかったんだもの』
『いもおと…』
妹か…あたし妹か…。
まあでもリジュは本当にお姉さんみたいだし、いいけどね。
『んじゃーお先』
『はーい。また明日ね』
『うん。ばいばいアッシュ』
『おー』
「気ィ付けろよ」
「はーい」
まだ楽器の片づけをしてるみんなに手を振って、一足先に建物を出た。
「寒いし…」
十月も近いし、夜は冷えるよねー…。
ぶるっと体を震わせて足を進めたときだった。
―ふわっ…
「え?」
バサッと背中に何かがかかった。
ふと見ると、なにやら見覚えのある……コート?
「えっ…」
これ……!
バッと勢いよく振り返った先にいたのは…。
「…かっくん…!」
「ただいま」
「かっくん!!」

