だがしかし。
この学校にはたーくさんの人がいるわけで。
ちょっと自粛した人がいたってそんなのお構いなし。
その日の夕方、あたしはケインのところに。
かっくんはうちのヘリポートに行くので、学校でお別れだった。
うるうると見つめるあたしの頭に手を置いて、「早けりゃ三日だろうが」と笑うかっくん。
「あたくしは一日足りとて嫌なのですっ」
「我慢しろ。それともセクハラ…」
「いってらっしゃいませ」
「くくっ…」
ひゅっと空気の切れる音がしそうなほどすばやく頭を下げて言うと、さもおかしそうに笑われた。
「じゃあ野木さんお願いね…」
「お任せください。お嬢様も、十分お気を付け下さいね」
「車道側歩くなよ。ヘンな人に声かけられても付いて行くなよ」
「まるで小学生扱い!?」
『大丈夫よ、あたし達がいるから!』
『どこへふらふらしてってもちゃんと軌道修正するからっ』
「……」
ちょっと。
あなた達までそういうこと言います?
「お菓子拾って食うなよ」
「そんなに食い意地張ってませんけど!?」
え、なにこの扱い。拾い食いって、もはや犬!?

