秘密のMelo♪y④*ウィーン編㊦*


「あそうだ! 臨時で誰か雇おうか? お世話係りがいるじゃない」


『なにその発想!?』


「いらんそんなもん」


「えー…でも坂本さんと野木さんはいなくなったら困るし…お兄ちゃん…は、役に立たないだろうしなぁ…」


「いや、だからそんなものいらねぇって」


「えっ。じゃあどうするの?」


「どうもこうもないだろうに」


え…?

じゃ、ごはんの支度は…? お掃除は…?

その他諸々家事雑用は…?


『あのねマヒロ、世の中には一人暮らししてる人もいっぱいいるのよ』


『ひ、一人暮らし…』


そんなこと、かっくんにさせると!?


「ち、ちちちちょっと待ってねかっくん、ホテル手配するね今すぐっ。緊急だから五ツ星ホテルはちょっと無理だけど…! せめて三ツ星…」


『んな!?』


『“せめて”三ツ星って…。舐めてんのかしらこの子…』


『しょうがないわよ。だって天下の藤峰家のお嬢様よ? そういう感覚が普通なのよ』


こそこそ頭をくっつけあっているメイリーとハディをよそに、あたしはお兄ちゃんに電話をかけた。

こういう事務的な仕事はお兄ちゃんが一番。

ま、人にはそれぞれ得意分野と苦手分野があるってことだよね。


「かっくんはなにが苦手分野だろう…」


『恋愛』

『そう』

『絶対』


「おい」