抱えられたまま走ることおよそ二分。
『おーい、こっちだー』
お! デジャヴ!
『今度こそここなら見つからないはず!!』
『お前らヒマなのか?』
『失礼ねーあんた達(主にマヒロ)のために用意してあげてたっていうのに』
かっくんが呆れるのも無理はない。
前も茂みから手が伸びてきたけど、今日は古い建物みたいなとこから手が伸びてきた。
なんかね、むかーし使ってた倉庫なんだって。
そんなもんあるんだ…。
『藤峰家のお嬢様をこんなとこに…! ううんでも仕方ないわ。ガマンしてねマヒロ!』
「うん。かっくんあっこ。あっこがいい!」
『……』
『…今すっげぇ適当に“うん”言われたぞ』
なんか積み上げてあるよ。
なんだろうね?
とりあえずそこに降ろしてちょ❤
びしびしと指差すと、抱えていたあたしの体を縦に持ち上げて、ちょこんと座らせてくれた。
「今一瞬、仲睦まじい親子に見えたぜ」
「うるせぇなお前はよ」
「ねえねえ暗いよー。電気ないの?」
『付けたら見つかるでしょ』
『えー…。じゃあ暗闇に紛れてかっくんにちゅうしてもいいのね!?』
『……いいんじゃないの?』
えーっもう。ホントにしちゃうぞっ。

