秘密のMelo♪y④*ウィーン編㊦*


「当たり前だ。本気で言ってたら相当イタい。色々」


「なんかね…そう面と向かって言われると、あたくしがイタいと言われてるように感じるんですが」


なんでこの人遠慮ってものがないのかな?

ううん、遠慮とまでは言わない。

せめて…! 遠回しな言い方するとかさ…!?

…うん、いや、いいのよ?

それはそれでこの人の良さだし。

いいっちゃいいのよ? だけどねぇ!?


「腹減ったなそれより。何時だ?」


「……一時…ですね…」


でしかもこの、切り替えの早いこと早いこと!

ついていけませんよその早さ。


「お昼にしましょおね、ね」


室内電話を手にしながら呟いた。


「あーもしもしー? おなかすいたー。焼きたてのクロワッサンが食べたーい。三十分以内にー」


だれーんとベットにだれながらさり気なく無茶を言ってみた。


「焼きたてを三十分てお前…」


『さ、三十分でございますか…!? わ、分かりました。少々お待ちください!』


坂本さんは早々とそう言って、ガチャンと電話を切った。


「…あらま……本気にしちゃったよ」


「お前な」


そういえば…坂本さんも冗談が通じない人だっけ…。


「この場合どう考えても冗談には聞こえなかったぞ」


「だってでもさ、どう考えたってムリじゃん。そこは『ムリです』…って言うとこじゃない?」


「お前のとこの使用人はどうも忠誠心が強いからな」