秘密のMelo♪y④*ウィーン編㊦*


「ね、日本とウィーンの時差ってどのくらいだっけ?」


「向こうのが八時間遅れてるね。今は深夜のはずじゃないかな?」


「じゃあ夜に電話しよーっと」


また無理を言うんだろうな花梨は…。

つくづく僕もよくこんなの達と付き合ってられるなと思うよ。



「はーいはいはいはい、席につけー」


授業開始三分前、パンパンと手を叩きながら真緒ちゃん曰く“ネーミングセンスゼロ”の佐藤先生が入ってきた。


「そんじゃー題して、『みんなで仲良く大・合・宿・祭☆』の打ち合わせだっ。期間が長いからな。今から念入りに計画を練るのだ」


「みんなで仲良く…って、相変わらずおかしなセンスしてるわよね」


「個性だよ個性」


「……」


耳打ちしてくる花梨に言い放つと、なにか言いたげな素振りをしたけど結局黙り込んだ。


「それじゃあまず…」


カッカッと黒板に文字を書きながら、ぺらぺらと喋り出した。

合宿なんて、面倒なだけなのにな…。


「まあ五人組マイナス二はとりあえずセットでいいな」


とりあえずセットなのか…。


「じゃあそこに入りたい奴手ェあーげて」



―バババッ



「全員かよ!? じゃんけんだバカヤロー!」


「えーもういいじゃんみんな一緒で!」


「そーだそーだっ。みんな仲良くなんたらこんたらなんだろー!」


…と、このように騒がしく、今日も始まったのだった。