「なに笑ってんの?」
「だって…あれがクールでかっこいいだって。面白いのにね、からかいがいがあってさ」
「そんなこと思うのはあんたくらいよ」
花梨に呆れた顔で言われるも、本当なんだから仕方がない。
あのカップルは、複雑そうに見えてすごく単純な二人だ。
楓なんか…よく言っても奥手、悪く言えばヘタレだしね。
「あーあーお金ほしいなぁ」
修平がまだ女の子達の…何気に男も混じってるけどとりあえず対応に追われているその真っ只中に、花梨は突然そんなことを呟く。
「バイトでもすれば?」
「あたしが!? このあたしがバイト!?」
「…なんだそのヘンなプライドは」
「だって!!」
分からないやつだな…。
「さすがにさ、そう頻繁に海外にも行けないじゃない?」
「ていうかさ…行くなら一人で行ってよ。お前に金があっても、僕にはないんだからさ」
「一人でなんて寂しいじゃないの」
「……」
じゃあ修平だけにしてくれよ…。
僕本当に金欠なんだからさ。
「でも今度どっかに合宿あるじゃない? 真緒のいるところと被らないかなー❤」
「無理だね。確かニューヨークだったはずだよ」
「……ひょっとしたら真緒がニューヨークに行くかもしれないじゃないの」
「だとしても遊びに行くわけじゃないんだから、会えるかどうか分からないぞ」
「もう! あんたってほんとにツレないわねーっ」
唇を尖らせて奮起する花梨を笑いながら見つめた。

