秘密のMelo♪y④*ウィーン編㊦*


「おもれーなああいつら…」


ぼけっとしながら呟いた修平の首根っこを引っ張って、花梨は構内へと入っていった。


「死ぬわボケ!」


「なんですって?」


「あっ…。ありがとうございます…」


「そ❤」


…あいつってなんであんなに立場弱いんだろうな。


ぼんやり考えながら、その後ろを歩いた。


あ、そうだ。

今日にでも電話してみようかな。

楓のやつは確かにクールだし冷たい印象がある。

でも不器用なだけに、からかうと面白いんだよね。

天然過ぎてからかわれてることにも気付かない真緒ちゃんは、やりがいがないんだけど…。


「ところで花梨。君なんでそんなに機嫌が悪いわけ?」


「分かってんでしょその顔は」


「はは…。まあね。分かりやすいもん花梨」


真緒ちゃんのリサイタル見れなかったこと、ショックだったみたいだね相当。

まあ昔からずっとファンだったみたいだし、何より真緒ちゃんのことが大好きだからな。

無理もない。でも仕方がないとも言える。

しかしこれから先どうするつもりなんだろうな?

このままずっと顔出しせずにっていうのは無理だろうし。

まあ…あの子何も考えてなさそうだけど…。

というか諦めてそうだ。一応考えはしたものの。


「いつか日本公演やるかもしれないし、いいじゃないか」


「いつかっていつ!?」


「そんなの真緒ちゃんに直接聞きなよ」


「…神崎って人次第かしらね」


「そうだね」