秘密のMelo♪y④*ウィーン編㊦*


「……」

「……」

「……」

「……」


…忘れてたけど、すぐそこにはお兄ちゃんもいる。

もうまさに、開いた口がふさがらない状態だ。


「あ、あの…」


ポツンと呟いたお兄ちゃんの一言は…。


「……てんめぇ……覚えてろよ!!」


…なんたら肇のアニメみたいな捨て台詞によってかき消された。


「……お、おいお前…、あの方谷川様のところのご子息じゃないか! なんてことを…」


「うぇほん」


「お、お嬢様…?」


「お前…って誰のことかしら」


「あ"」


…どうもねー、お兄ちゃんはね、かっくんのこと馬鹿にしてる節があるんだよね。

馬鹿にっていうか、見下す?

そのせいで、前からのくせが抜けずにまだこういう口の利きかたをする。


かっくんにえらそうにしろって言うんじゃなくて、お兄ちゃんに目上の者は敬えって言うんでもなくて、やっぱりそういう世界だから。

きちんとしなくちゃならない。

そんな世界に、お兄ちゃんはいるんだし、かっくんは入った(本意じゃないけど)。

ま、一言で言えば『仕方ない』んだよ。


「……も、申し訳ありません…楓…様」


「おい真裕…」


「慣れなくちゃ」


「……」