――真裕サイド――
…むふっ❤
むふふふふふっ❤
チャンス!!
かっくんの写真を手に入れるチャンスよこれはっ。
あそこにいるわよってことを教えてあげた情報料として、撮った写真の一枚や二枚、三枚や四枚…(以下略)頂いたってよろしいんじゃなくて!?
奮起して待ち構えていたのに…。
「帰るぞこの野郎」
「……ケチ!!」
ぷいっと背中を向けて、アッシュの首根っこを掴んで歩いて行ってしまった。
なんで!?
なんでそんなに頑なに拒否するかな。
『あっ…。ま、待って!! 写真を一つ…』
『なんって捨てがたい二択なの…!? 藤峰真裕と星野楓…! 去りゆく彼を追い留まる彼女を捨てるか。はたまた留まる彼女と共に留まり、去りゆく彼を捨てるか…』
そんなさ、詩人みたいなこと言って真剣に悩まなくても。
てかそんなことしてる間にもうかっくん行ったよ?
『そろそろ失礼いたします』
『えっ…あ、ま、また観に行きます!』
『ありがとう!』
『頑張ってね!』
色々声をかけてくれるみんなに軽く会釈をして、舞台そでに戻った。
そこには三姉妹が待ち構えていて…。
『お疲れ様でした』
『こちらへ』
『どうぞ』
笑顔で出迎えてくれて、肩の力が少し抜けた。

