秘密のMelo♪y④*ウィーン編㊦*


ぎょっとした表情で呟いた真裕と同じことを、心の中で思わず呟いた。

そりゃ危ねぇだろ…。


…と、心配が表に出る前に。



―ドドドドドッ…



「え"っ…」


「あ…」


一気に舞台へ向かって、観客が押し寄せ始めた。


『な、なんつー人気…』


『そりゃあそうだわよ…。あたしだって、本当ならあそこに混じってるわきっと』


「…大丈夫かマヒロは」


「さあなぁ…」


「さあってこたねェだろ」


いや…よく見ろよ。

確かに全員が押し寄せるけど。

舞台前まで押し寄せるけど。


「……誰一人として、上に上がろうとはしない」


「…!」


『!』


『ホントだ…』


藤峰真裕は、自分にとって手の届かない存在であり。

決して同じ目線に立つことのない、いわば不可触の女神。


そういう思いから。

純粋な真裕への思いから。

あの行動は、引き起こされているんだろう。