秘密のMelo♪y④*ウィーン編㊦*


かっくんの陰からべろべろべーと舌を出して睨みつけながら、なんか始まった二人の闘いを見守った。


カンカンカンカンカーン(試合開始のゴング)!


「そう言うお前は…顔も伴ってない金だけの馬鹿か」


「ふんっ。それは妬みか? 金も顔も負けているからって…」


「生憎俺はお前みたいに自意識過剰じゃないんでな」


「なんだとてめ。俺がナルシストだとでも言いてぇのか」


お。口調が変わったぞ。


「どこがどう違うのか、教えてもらいてぇもんだな」


「あ?」


「……」


「……」


…ど、どうしよう…。

お、面白い…。

え、どうしよう! ほんと面白いんですけど!


「…ふっ。まあ、僕は大人だからな。何と言われようとも怒ったりはせん」


「あっそう」


今怒りかけてたやつがよく言うよ、と思ったのは、かっくんも一緒だったみたいだ。

呆れ顔でそう返した。


「じゃあ大人なアンタなら分かんだろ。人のモンに触るな声かけるな近寄るな。つか視界に入れるな」


……。

“モン”てそれあたしんことでしょうか。


「ふっ。嫉妬深い男だな。束縛したところで嫌がるのは彼女のほうだ」


「馬鹿言え。てめぇ限定に決まってんだろうが」


「なんだとてめぇ。人を変態のように…」


「変態もナルシストも事実を言ったまで」