『いいなぁ。あたしも行きたいわよ。マヒロとカエデのバイオリン聞けるんでしょ?』
『メイリー』
『それがね、マヒロはともかくカエデなんてぜんっぜんやってくんないのよ』
そういえばさ。
かっくん最近目立った活動しないよね。
あんなに出ずっぱりだったのに。
ふと気が付いて、くるっと左側を振り向いた。
「なんで?」
「いやなにが」
「くくっ…」
いや、なんで笑うのシュン。
今のどこに笑う要素があった? あたし……。
「シュンが分かんない」
「俺はおめェがわかんねェよ。くくっ…」
「??」
ひたすら首を傾げるあたしだったけど、早々に諦めて再チャレンジ。
「ねえなんで?」
「だからなにが」
「だーかーらぁ。どーして最近バイオリンしてないの?」
「してるだろ家で」
『家でしてるの!?』
『そおよ。マヒロの練習に付き合ってやってたわ。あたし見た!』
なにその、家政婦は見た! …的なノリ。
なんですか? 事件の目撃証言ですか?
『まー…。お互い特権ねぇ…』
特権? お互い? なんの?

