秘密のMelo♪y④*ウィーン編㊦*


ため息つくほど腐ってる!?


「ああ…分かった分かった。お前相手にこういう言い方をした俺が悪かった」


「なにそれどういう意味…!? え、腐ってるの!?」


「だから意味が違う。相当。…もういいからそれは忘れろ」


わ、忘れ……。


「うん」


『うんかいっ!』

『忘れるんかいっ!』


分かった。記憶から消し去る。

ていうか記憶に刻まない。最初から。


「忘れた」


「よし」


『え、なにこの夫婦…』

『なにこのおかしな会話…』


ところでもう、人は来そうにないね?

てかさ、どっちにしたって授業があるんだから、隠れても意味ないと思う。


「もう上がろうよ」


かっくんの服の裾をつんつんしながら言うと、「離れんなよ」と手首を握られた。

どうせなら…! 手首握るんじゃなくて手繋いで欲しかったかな…!?


『あ、待ってよ。あたし達も行く~』


『あれ…? そういえばさ、なんでメイリー達まで隠れてたの?』


『そりゃあな、俺たちゃマヒロに一番近いからなこの学校じゃ。俺達に色々聞いてきたんだよ』


『へえ…。そ、それはどうもすみませんでした』


なんてーか…うん。ごめん。


『だいじょおぶよっ。知らぬ存ぜぬで通したわっ』


『うん。特にそういう心配はしてない』