秘密のMelo♪y④*ウィーン編㊦*


運転席から…つまり野木さんから。

残念に思いながら、かっくんから離れた。


数分後には車が止まり、むわっと暑い外へ。


「あ"う"~…。しぬ…」


いっそ清々しいほどの暑さだ。

暑いのに清々しい。

分かる? この矛盾。

それだけ暑いってことさっ。


『あッ!! 来たわよ!』

『本当だ! マヒロー!』

『この間の報道はホントですか!?』

『来月リサイタルやんの!?』


―どあーっ


「わあ」


な、な、なにごと…!?

おっそろしいくらいの人の波!

つぶされちゃいそう…!


『ていうか…! 本物だったんだな…!』

『ねえいつやるの? 具体的に教えて!』


『みんな落ち着いて!? まず…! あたしを通して!?』


『なんで!?Σ』


いや、確かに。

みなさん総出の突っ込み、正しい。

誰か知んないけどばーんって胸張っておかしなこと言うね。


でもその彼女のおかげで、一瞬人々の気があたしからそれた…!

さあ、今のうちよ! 二人で一緒に…! 愛の逃避行へ…!!


「バカ言ってねぇで行くぞ」


「はい…」