「ほあー…涼しい…❤」
車の中。
冷房効いてて涼しいよ…!
「うふふふふ…❤」
気持ち悪く笑いながら、のたーっとかっくんのほうに倒れ込んだ。
「かっくん」
「ん?」
「しゅきっ❤」
むっぎゅ~っと絞めるように抱きついたら、「う"…」と苦しそうな声が聞こえた気がしたけど、聞かなかったことっ。
「殺す気かお前…っ」
「あーんっ」
ダメでした…。
ぐいっと引っぺがされてしまいました…。
「…ちょっとした冗談なのに」
「どこが」
いじけてみせるあたしにずばっと言うと、今度はかっくんがあたしを抱き抱えた。
「ん…」
「俺はこっちのほうがいい」
「なんで?」
「……なんでも」
なにがあったんだい。
その若干長い間のあいだに、なにがあったんだい。
『お嬢様、そろそろです』
「あらそう?」

