秘密のMelo♪y④*ウィーン編㊦*


『パガニーニの、24のカプリースだね? これをやるのかそーかそーか❤』


『ああそういえばそうだった。…うんやるよ。はい終わり』


『え、終わり? なにが?』


決まってんだろ。

おめェとの無駄話さ。

マヒロはカエデとイチャつきてェんだと。


「かっくん❤お写真❤」


「なんで」


「なんで!? …なんで…か…フッ。それはねかっくん。語ろうと思うと二年くらいかかると思うんだけど、一言で言えば…かっくんがすてきだから、かな!?」


一言で十分じゃねェか。


『ち…ちょ、ちょっと…シュン』


『あん?』


『ああああんたなに普通に突っ込んでるのよ』


『なにってなんだ』


ようやく口が利けるほど復活したらしいハディとリジュが、慌てながら詰め寄ってくる。


『…マヒロって……本当にあの藤峰真裕だったのね…』


『しみじみ言ってやるなよ』


可哀想だろ。


『なんかやっぱり俺らって、とんでもないのと一緒にいるよな』


『まあ、そこは同感だな』


ついこの間までは、考えもしなかった。

藤峰真裕と星野楓。

あの二人が自分の目の前に現れて、“身近な人”として接することになろうとは。


それでつい、忘れてたんだな。

あいつらは、どこまでいっても“雲の上の存在”。

決して“身近な人”にはなりはしない。