秘密のMelo♪y④*ウィーン編㊦*


戻ってる……って…。


「な、なにが」


「だから、“藤峰真裕の演奏”。…手応え感じてんじゃねぇの?」


「ふ…む…」


そりゃあ…確かに、今までとは比べ物にならない感じだった。

あ、あたしやればできるんじゃん? って感じ?

でも…それはかっくんの…。


「言っとくが、俺よりお前のほうが遥かに上だ」


「…!」


「俺が求めても叶わないものを、お前は全部叶えられる。俺の力なんかもういらない」


「い、いるもん…」


「いや。一人でやれる」


「いてくんなきゃやだ!」


やだよ。やだ。

かっくんまでいなくなっちゃうの?

そんなのいやだ!


あたしの大事な人…先生も母様も、いなくなった。

かっくんと父様だけがすべてなのに…いなくなっちゃうの?


涙目で見つめると、かっくんはちょっとびっくりしたような表情をした。


「……違ぇよバーカ」


そして、ぺんっとおでこを……ひっぱたかれた…?

…え、なんで…?

ちょっ、ひどいんじゃないですか…!?


「あーんっ! かっくんのばかぁ!」

「あーはいはい…分かった分かった」

「むえーんっ…」

「…とにかくバイオリンは一人でできる。分かったか?」

「……あい…」