秘密のMelo♪y④*ウィーン編㊦*


前のめりに倒れたあたしをすっぽり包み込んだかっくんに、思わずぎゅっ。


「❤」


かっくん…間近で見るとさらにすてきなんだもの…❤

もうその色っぽいきゅっとした唇にちゅうしたくなっちゃう。


『まっ、マヒロや。小劇場にゆこうではないか。な』


『えー……いいけど』


『いいんかい』


いいんかいって。

自分で行こうって言ったくせに、いいんかいって突っ込んだよこの人。

嫌だっていう答えが返ってくれば満足ですかこのやろー。


『じゃあね、一階だからね。それ持って降りてきてね。私先に行って準備してるから』


『えー…うん…』


『…どうした?』


あんまり乗り気じゃなく曖昧な返事をしたあたしに、心配そうに聞いてくるケイン。


『う…んー…。なんでもない』


『そうか? …そうは見えないが』


いや、本当に何でもないんだ。

ただ…ねえ?


「大丈夫だから」


「え?」


一瞬下を向いて考え込んだとき、ぽふんと頭にあったかいものが乗っかった。

反射的にパッと顔を上げると、優しい瞳のかっくん。


「まあ…言ってもどうせ信じないだろうが、お前もう十分だよ」


「え…な、なにが?」


「元がいいんだ。昨日今日でもう十分戻ってる」


戻って…る?