「……」
いやあね冗談よ。
比べられっこないわ。
『やっだぁケインたら❤』
『目が本気! 本気だったっ』
『あらおほほっ』
本当。
本当だよ。
比べられないくらい、二人とも大好きだから。
…父様より。
「そりゃあおめー…言ってやるなよ、冗談でも」
「うん。あたしもまだ命は惜しい」
あの人に泣かれたら…!
泣きつかれたら…!
気持ち悪くて死んじゃう…!
「……それこそ言ってやるなよ」
「いえす」
びしっと敬礼して答えたあたしを、もう立ち直ったケインがガシッとつかまえた。
首が…! しまる…!
「うえっ…。た、助けてかっくん~!」
じたばた暴れて助けを乞うと、ゴンッと頭上から鈍い音がして一気に解放された。
ああ…空気が美味しい(都会だけど室内だけど)。
『っ~~~!』
『……カエデって本当容赦ない』
『ほら、マヒロのためだし』
『そりゃあ俺だってマヒロのためならケインくらい殴れる!』
『まあケインくらいならな。俺だってイケるぜ』
『お前達…っ、お、おれをばかにっ…してるな…!?』

