――楓サイド――
「……」
「……」
「……よし」
「きゃあっ❤やったあ!」
諸手を挙げて大喜びしガバッと抱きついてくる真裕を受け止めた。
うるさいやつらを追い払ってから二時間半。
みっちりしごいてやれば、案の定すぐに出来上がらせやがった。
もうほとんど勘も戻ってるし、今度こそ本当に俺が教えることなんかないように思う。
強いて言うならば、何かあれば自分で気付け、だな。
「じゃあお昼にしてー、ごろごろしてー、ケインとこ行こ❤」
「まさかと思うが、アイツらまだいるんじゃねぇだろうな」
『わっはっは! 鋭いなカエデくん。そのとおりだよ!』
「……」
「……」
「あ、おい真裕。弓緩めとけよ」
「あーそうだったそうだった」
ったくこいつは…。
本当に危ういな。
ふう、と息を吐いて、ぽんぽんと頭を撫でた。
そういうのを見てても…愛しさが湧いてくるのだから不思議だ。
実は俺は相当やばいんじゃないかと最近思うくらい。
真裕の、無邪気過ぎて子供みたいなところさえ可愛くて。
時々すごくしっかりするけれど、実は内心一生懸命気張ってるあたりも可愛くて。
なんかもう何もかも可愛く思えるから俺はやばいんじゃないかと…。
「かっくんかっこいいねーっ❤あれ超かっこよかったね! 似合うね、24のカプリース」
「曲が似合うってのはなんだそりゃ」
…まあ、こいつも同じくらいやばいか…。

