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いいよねぇ…チャイコフスキー。

かっくんが演るとなおいい…❤


ぽけーっとして聴き惚れてしまった。


「すてき…❤でもやっぱり協奏曲だから、リサイタル向きじゃないねぇ…」


「これなんかいいんじゃねぇの? ソロ曲だし」


「なにそれ? …パガニーニの24のカプリース?」


ああ…そういえばそんなのあったね。

でもさ、あたしパガニーニはやったことないんだよね。

だってね、ほら。イメージが。


「イメージ?」


「パガニーニっていうとこう…超絶技巧練習曲のイメージがね…?」


「全部超絶技巧ってわけじゃねぇだろうに」


いや、だから単なるイメージで…。

でも聴いたことはあるよ。あたし、好きだよこれ。


「そんじゃ演ってみて❤」


「俺もこれはあんまり弾いたことはねぇんだが…」


えーそうなんだぁ。

あ、でも確かにかっくんて、モーツァルトのイメージだよね。


「…どんなイメージだそりゃあ」


ブラームスとかのイメージない。

…あれ? なんでブラームスが出てきたんだっけ…。

ん…? なんか前にこう思った気がして…。

あれぇ?


「おい。聞いてんのか?」


「あ、うん!」