『…かし…あの偽物騒動以降、徐々に目立った動きがみられるようになりましたね』
「ん?」
アッシュのノリ突っ込みに小さく手を叩いていると、急にそんな声が聞こえだした。
テレビ…まだついてたんだね。
そして今、誰か音量上げたね。
もしくはリモコンに当たったね。
『しかし肝心の音楽活動のほうはどうにもこうにも…』
『藤峰真裕の復帰は、誰もが心待ちにしているというのに…』
「…いや…。そんな残念そうに言われても」
そんな悲しそうな目で見られましてもねぇ…。
困るっていうかなんていうかねぇ…。
『あら。でも本当のことよ、ねえ?』
『あたし達だって、マヒロに会ってなかったらきっとそんな風に思ってたわ』
『てかぶっちゃけ今でも思うもの』
リジュ達の言葉に振り返ると、なんか……ごはんあげる直前の琥珀みたいな目してた。
かっくんを前にしておあずけくらう梨音みたいな目してた。
『そういやなんだかんだでさ、マヒロのもカエデのも…マジ演奏聞いたことなくね?』
『だってマヒロは出来ないとか言うし、カエデなんかしないって言うんだもの!』
『いや、まあ出来るけど』
『出来るの!?』
うおっ。
そ、そんなみんなして詰め寄らなくても…。
あたし、思わず後退。
…いやー。
かっくんが来てからこっち、すこぶる調子いいんだよね。あは❤
自分でもゲンキンだと思う!

