もう会えない君。



しばらくして注文した品がテーブルの上に並べられた。


私の目の前にはチョコレートパフェが置かれた。
隼と悠の前にもそれぞれ頼んだ品が並べられ、私達は会話をしながら食べ物を口に運んだ。


「ちょ、ここのハンバーグうまっ!」
悠が大袈裟に手を口に当てながら言った。


「よかったね」
私はそう言って生クリームを口に運ぶ。
ほんのりとした甘さが絶妙的で甘すぎなくて丁度良い。


「はいっ、凛!あーん♪」
…二口目の生クリームを口に運ぼうとした時、悠が一口サイズにカットされたハンバーグをフォークに突き刺して私の口元まで持ってきた。


だから私は驚きながらも生クリームが乗っているスプーンを容器の中に戻した。


「え?」
私が不思議そうに悠を見ると悠は笑顔で、「いいから!」って言って私の口の中にハンバーグを押し込んだ。


むぐっ…というなんとも変な言葉を出して口に入れられたハンバーグを食べた。
咽そうにもなったけど水で流し入れた私に悠は「な?上手いだろ?」と聞いてきたので一応、頷いた。


「ほら、隼も食え!」
そう言って私と同様に悠は隼の口に一口サイズのハンバーグを押し込み、開いている片方の手で隼のナポリタンをフォークに絡めた。


悠が隼のナポリタンを一口食べて、「うわっ、そっちも上手いな!」と言った。
隼は悠を怒ったりはしないで笑ってた。


私も悠と隼にチョコレートパフェを一口ずつ、あげた。
そしたら隼も私にナポリタンをフォークに絡めて悠のように口に押し込んだりはせず、フォークだけを差し出したので私はそれを食べた。