悠はそんな私を見て、「えっ?変な顔してた!?」と言ってきたけど私は首を左右に振った。
「真面目すぎ」
悠の隣では笑いを堪える隼の姿があった。
だけど隼もギブアップしたのか、私と同様に笑った。
そして悠もそんな私達を見て笑った。
こんな風に他愛もない事で笑える、話せる、喜べる…こんな日々がいつまでも続きますようにと心の何処かで願う自分が居た。
笑い終えた所で再びメニューに視線を戻す三人。
何を食べようか…
メニューの中は洋食から和食、中華まである。
種類豊富の為、決めるのに苦戦しながらも私はチョコレートパフェに決めた。
隼はアイスコーヒーとナポリタン。
悠はハンバーグセット。
注文し終えて悠のおかしな発言が始まった。
「で!そこからが問題なんだよ!」
必死に政治について語り出した悠。
私と隼は笑いを堪えるのに必死だ。
「総理がお茶を飲んだんだよ!会議中にお茶をだ!」
…喉が渇くのだから仕方ないだろうと突っ込みを入れたくなったけど黙っておいた。
「他の議員は水なんだぞ!?総理だけお茶っておかしくないか!?」
そのおかしくないかという発言をそっくりそのままお返ししますと心の中で呟いた。
悠はいつもと変わりなく接してくれた。
私と隼はそんな悠の話を笑う事なく、聞いていた。
