もう会えない君。



黙り続ける私に、

「ちょっと!人の話聞いてんの?」

愛美は怒りに満ちた瞳で私を身構えた。


「聞いてる」
だから素気なく答えた。


なのに――――。


「あんたみたいなブスがなんで悠くんと付き合ってんのよ!」
私はまた他人に“ブス”と言われた。
その言葉を聞いてショック…というより早く立ち去りたい気分になった。


こんな人達と話してる時間が勿体ない。


思わず溜息が零れた。
面倒という気持ちから零れたのだろう。


「何様?てか、あたし達が言いたいのは一つだけ」
腕組みをしながら舞が仁王立ちして言葉を綴る。


「…悠くんと別れて」
別れろと言われても初めから付き合ってない。
これは単なるゲームのようなもので私と悠は本当のカップルではない。


だけど、私と悠が本当に付き合っていると信じ切っている女の子達に何を言っても無駄だと思った私は返答に困った――――なのにどうやら彼女達は勘違いをしたらしい。