もう会えない君。



「何買う?」

「んー…とりあえず雑誌とお菓子とか?」

「パンも買っていい?」

「いいけど飲み物も必要になるな」

「隼達、何が飲みたいのかな」

「ここはお茶で良くね?」

「そうだね!じゃあ自販機でお茶買ってくる!」

「りょーかい」

私は購買の近くにある自販機で麦茶を四つ買って購買に戻った。
購買に戻ると雑誌やパン、お菓子が入った袋を提げて近くのソファに座る悠が居たから少しだけ時間を潰してから病室に戻った。


病室に戻ると、

「遅いぞ~」

隼が笑顔でお出迎え。


いつもの元気な隼に戻ったみたいで私も悠も安心した。


「ごめん、ごめん!選ぶのに苦戦してた!」
そう言って隼と皐の輪に入った私達は買って来た物を袋の中から取り出した。


「うおっ!これ最新刊じゃん!」
雑誌を差し出すと皐は嬉しそうに笑った。
もう病院食は飽きた、と言っていた皐に購買で買って来たパンを渡すと「ありがと」と言って笑顔を見せてくれた。


隼にもパンと麦茶を差し出すと隼も嬉しそうに笑った。


元気になってよかった。
胸を撫で下ろす私は今すぐにでも時間が止まればいいと心の何処かで思っていたのかもしれない。