もう会えない君。



「大丈夫!そうだ、あそこの雑貨屋さん寄っていい?」

「え?雑貨屋さん?」

「うん。ほら…すぐそこにある雑貨屋さん」

私は少し奥の方にある雑貨屋さんを指し示した。
そしたら隼は「いいよ」って言ってくれたから気を取り直して雑貨屋さんへと足先を向けた。


歩幅は私に合わせてくれた。
スピードもさっきみたいに早くなくて普通のペースに戻ってた。


店内に入るとディズニーキャラクターやサンリオキャラクターの商品がお出迎え。
この雑貨屋さんには初めて入ったけど、店内を見回しただけで分かるのが品数が豊富だって事。


写真立てもあるし、香水もある。
インテリグッズもあれば、アクセサリーもある。
文房具やオルゴールもあったけど私が一目散に向かった場所はストラップ売り場だった。


「くまちゃんとうさぎさんだったら、どっちが好き?」
隼に向けて質問すると隼は「んー…」と悩む体勢をとった。


そして、

「凛はくまの方が好きなんだろ?」

…逆に質問された。


だから頷くと隼は「じゃあ俺もくまって事で」って付け加えて笑った。


いつもの隼だ…。
そう思って胸を撫で下ろしながらストラップに視線を移した。