もう会えない君。



それから隼とはゲームセンターに行った。


私がクレーンゲームでくまのぬいぐるみを獲るのに苦戦してると隼が代わって獲ってくれた。


ピンク色の大きなリボンが特徴で白くてふわふわの大きなくまのぬいぐるみ。
凄く可愛くて一目惚れした私はどうしても欲しくて…。
途中で隼も苦戦してたけど一生懸命になってくまのぬいぐるみを獲ってくれた。


「ありがとう!」
くまのぬいぐるみを隼から受け取り、お礼を言うと隼は呆れ顔で笑った。


その後は二人でプリクラを撮って…
近くにあるクレープ屋さんでチョコクレープを買って食べながら歩いた。


「凛ってさ、可愛い物に目がないよな~」

「そうかな?」
クレープを頬張りながら答えると隼は「だって…」と言って私が抱えてるくまに視線を向けた。


「くまが好きなの!」
私は残りのクレープを口に頬り込んだ。


「んー…俺より?」
笑い混じりに問い掛けてきた隼に視線を向けるた時、隼と唇が重なった。
チュって感じの一瞬のキス。
いきなりだった事もあってか、驚きを隠せない私は隼を凝視した。


「あはは、驚いてる凛も可愛い!」
そう言って隼は笑った。
驚きを隠せないままの私は唖然とする事しか出来なくて。