「………」
「………」
「………」
「………」
注文した巨大パフェはあまりにも大き過ぎて言葉を失った。
想像してた大きさと違っていたのは私だけではないようだ。
「二時間以内に完食したら料金はタダ、完食出来なかった場合は定価2980円を支払って頂きます」
そう言ってタイムウォッチをセットする店員さん。
「それでは準備はいいですか~?」
スプーンをそれぞれ片手に持ち、ゴクリと生唾を飲み込んだと同時に「スタート」という声が聞こえた。
でも…
スタートと言われても何処から食べ始めようかで悩んだ。
「小皿に取りながら食べた方が手っ取り早そうだ」
皐の提案に私達は小皿に移しながら食べる事にした。
一つのパフェ…と言っても普通のより大きさは半端じゃないのだけど。
一つの物に大勢で挑むよりは取り分けた方が安全だし、そっちの方が早い気もする。
始めは食べてても平気だったけど次第に苦しくなり、食べるスピードも低下していった。
だけど皐は甘党なのか、食べるスピードが緩む事なく、進んでいる。
どちらかと言うと私は甘党派なんだけど…さすがに巨大パフェは無理だった。
「ギブ!」
そう言って食べる手を止めたのは悠で…――――私も手を止めたくなった。
