もう会えない君。



「なんか…久々」
マンションの出入口前でポツリと呟く隼に私も悠も動きを止めた。
私と悠は顔を見合わせて、隼に視線を向けた。


「隼、おかえり」

「おかえり!」
視線を送ると共に隼に言葉を投げ掛けると隼は嬉しそうに笑った。


そして再び、足を進めてエレベーターに乗り込んだ。
三階のボタンを押して皐が待つ部屋へと向かう。


軽快な音と共に開く扉。
私達は部屋へと近付いてゆく。


部屋の前で私は深呼吸をしてから部屋のドアを開けた。


すると、

「復活おめでとう!」

入ってすぐに皐が出迎えてくれた。


満面の笑みを浮かべながら私と隼の復縁を自分の事のように喜んでくれた。


「ありがとう」
そう言って私も皐に笑顔を見せた。


「んー…折角だし、このまま出掛ける?」
悠の提案に私達は賛成して近くのファミレスに行く事にした。