やり直す事が出来たのは悠と皐が居たから。
私は隼の胸を借りて泣きながら二人に感謝した。


心の底から感謝した。


二人が居なかったら私は隼とやり直す事は出来なかっただろう。
きっと、何も知らないまま…擦れ違ったままだったと思う。
だけど二人が教えてくれたから。真実を教えてくれたから…私は隼の腕の中に居るんだと思う。


ありがとう。
本当に、本当に、ありがとう。


「帰るか」
そう言って私に前と同様に手を差し出す隼。
当たり前のように重ねた私の手を優しく握る隼。


この握り締めた手を…
もう二度と離さないよ。


そう誓った空はとても綺麗だった。


晴れ渡る空は私達の巡り逢いを祝福してくれているように見えた。


でも、私達に残された時間はとても短い時間だったね。



隼…
あの頃の私は想像すらしてなかったよ。


繋がれた手は離さないって誓ったのに…。
神様は私達を引き離したね。
折角、元通りになったと思ったのに…元通りになってなかったんだ。