再度、鳴り響く携帯を私はソファの上に投げ付けた。


鳴り止まない着信音。
全ての音を排除したくて、誰の言葉も聞きたくなくて私はこの日から学校を休むようになった。


一種の不登校。
だけど学校側が悪いわけではない。
個人的な理由ってだけ。
学校には風邪を引いたと嘘の報告をした。


隼にも、悠にも、合わせる顔がない。
学校に行けば必ず会う二人にどんな顔をして会えばいいの?


それが分かったら苦労しない。


隼に別れを告げて、隼との関係が終わって…私は引き籠った。
外に出る事もせず、ご飯も食べず、一日を薄暗い部屋で過ごした。


そんな生活が一週間続いた頃だった。


インターホンが鳴った。
宅配でも届いたのかと思い、私はフラフラの状態で玄関に向かった。


だけど何も食べていない体はそう簡単に言う事を利いてくれなくて途中で段差もないのに転んだ。


立ち上がろうと思っても立ち上がれない。
力が入らないから立ち上がる事も儘ならなかった。