私が泣くと隼はいつも優しく頭を撫でてくれて…私はその優しさにまた涙する。


花火が何度も滲んで見えた。
涙で歪んで見える。
だけど、涙で滲んでも歪んでも花火は綺麗だった。


泣く前に比べて、より一層綺麗に見えた。
輝きを放つ星達と花火の光はとても美しかった。


夏の終わりに…
私達は初めてのキスを交わした。



隼…?
私ね、この時、本当に嬉しかった。
凄く幸せだって思ったんだよ。
私が泣いてる時に隼は何度も言ってくれたよね。
「泣くな」って。
そして何度も頭を撫でてくれたね。


隼の優しさに私は甘え過ぎていたのかもしれないね。