「あ…れ?凛、何買ったのー?」
「隼が小花柄のコンビネゾン買ってくれた」
「かなり苦戦してたよな」
「隼くん、」
「………?」
「なんだよ、気持ち悪ぃ」
「彼氏っぷりを発揮してますなあ♪」
「…ぶっ」
「悠、何キャラ演じてんだよ」
二人のやり取りを見てたら朝の出来事なんてすっかり頭の中から消えていた。
…そう、あの人と交わした口約束を。隼の幼馴染と交わした“約束”を――。
私達は服屋を出て、少し遅めの昼食を摂る事にした。
食堂はお昼を過ぎた13時だというのに混んでいて沢山のお客さんで賑わっていた。
開いてる席は窓際の景色を眺めるには最高の場所だったので私達はその席に腰を下ろした。
ショッピングモールだと食堂が多様多種存在する為、選ぶのに苦戦してしまう。
「よし!俺、決めた!」
誰よりも決まるのが早かったのは悠だった。
優柔不断な性格ではない、悠だからこそ決めるのが早いのだろう。
それに比べて私は優柔不断にほぼ等しい。
隼も決まったらしく、残るは私だけ…ふと店内を見回してみた。
あ…
「私も決めた!」
すぐに決まった。
どうしようか、と悩んで店内を見回したらすぐに。