もう会えない君。



「何が言いたいかと言うと、俺も凛が好き!」

「……本当?」

「あぁ、本当」

「私…」

「うん?」

「…可愛くないよ?」

「凛は可愛いよ」

「…すぐ泣いちゃうよ?」

「泣いたら涙を拭ってあげる」

「…悠と隼しか友達居ない」

「それでいいじゃん?」

「…ブスって言われた」

「今度、言われたら俺に言え」

「……それから隼、」

「何?」

「隼が好きです」

「……そーゆーとこが可愛過ぎんだよ」


隼は私の頭に手を置いて、くしゃと撫でると優しく抱き締めてくれた。
きっと隼も照れ臭かったんだと思う。


抱き締められて伝わる隼の温もり。
それがとても心地良くて、微かに匂う香水の香りが私を優しく包み込んだ。