あたしは、深夜の繁華街を1人でふらふらとさまよっていた。



雨粒がいつの間にか、霧雨に変わっていたけど、水たまりに浸かった足が冷たかった。



少し前に、彼氏と別れたばかりで心が壊れていたとしか思えない。



そんな時間に1人でふらふらしていれば、いいカモにしか見えないだろう。



次々にナンパをされていたけれど、たいていはあたしの無反応に気味悪がって引いてしまっていた。



でも、中には恐ろしい猛獣もいる。