マンションに着いて、お金を払う。



運転手が、あたしとマンションを見比べている。



身分不相応な女の子が、高級マンションの前でタクシーを止めるんだから、わからなくもない。



そんな視線も、もう慣れた。



あたしは、ためらいなくマンションへ入っていった。