モノクロ

『誰かな、ちょっと待っててね』



しずさんは玄関へ行く



『あ!弘くん、来て来て!』


ゆずは鏡を見つけると、俺を呼びその前に立たせる



全身が映るその鏡で改めて自分自身の姿を見ると、今までの面影はすっかりなくなってしまい、この時代の人間になってしまったことが悲しかった



『弘くんすっかり別人だね
でも…』



ゆずは得意のクスクス笑いをする



『似合ってる!違和感ないよ』



褒められたのか?
いや笑われた時点で違うよな



『うるせー
気が付いたら、こうなってたんだよ』



そうしている内に、30分放送のアトムは終わっていた



『そろそろ帰ろっか、お腹もすいてきたし』



時計を見ると14時を少し過ぎていた
確かにお腹がすいた



玄関のしずさんを見ると、何やら作業着を着た男の人と楽しそうに話をしている



ん?作業着…?あの男の人もしかして…